さわら(鰆)
古来、日本では冠婚葬祭に使ってきた魚で、煮物に焼き物にと、懐石料理にはつきものです。昔は西日本など限定した地域でしか獲れず高級魚とされていましたが、今では各地で漁獲できるようになってきました。漢字で「鰆」と書くように、「春を告げる魚」と言われていますが、冬に美味という地域もあります。若魚である「さごち」は年間を通して市場に入荷が多く、大きく成長した「さわら」も年々増えてきています。大きくなるほど値段は高くなり、大型のものは今でも高級魚です。さわらはクセが少なく、さっぱりとした味わいが特徴。魚は一般的に頭側の方が美味しいといわれますが、さわらは尾側の方が美味しいとされています。
食材のトリビア情報
- 【さわらの値段は岡山で決まる!?】
- さわらは西日本で珍重されてきた魚で、とくに岡山で非常に好まれ、「さわらの値段は岡山で決まる」とまで言われるほどです。最近では、温暖化の影響で、東北・青森などでも漁獲されるようになってきました。
知っておきたい基礎知識
旬な時期 | 12月~2月 |
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栄養素トピックス | たんぱく質が豊富で、栄養成分の約20%を占めます。(※1)EPAやDHAといった不飽和脂肪酸が含まれる点も注目すべきポイントです。 (※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)たんぱく質 |
選び方 | 皮の模様がはっきりしているものが美味しいとされています。血合いが鮮やかなものは新鮮です。身が割れているものは鮮度が落ちているため、避けましょう。 |
保存 | 切り身をペーパータオルで包んでラップをし、チルド室で保存します。味噌漬けにして冷凍庫で保存してもよいでしょう。 |
調理ポイント | 西京漬けなど、さわらは味噌と相性がよいと言われています。味噌に漬けることによって、くずれやすい身がしまり食べやすくなります。また、新鮮なものは生食もおすすめです。 小型の「さごし」は焼き物、酢の物、味噌漬けなどがおすすめです。 |
品種や種類 | さわらは出世魚であり、50㎝前後までを「さごし」、50~60㎝前後を「やなぎ」、それ以上を「さわら」と言います。小型の「さごし」は、大型のものに比べると多少脂ののりは劣りますが、流通は年間を通して安定しています。 |
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