ほうれんそう(菠薐草)
西アジア原産で世界各地に伝わり、アジアで東洋種が生まれ、ヨーロッパで西洋種が生まれました。日本へは、東洋種が中国から伝わり、のちに西洋種が導入され、現在は西洋種が栽培の主流になっています。また両者の交配種もできています。ほうれんそう独特のアクやえぐ味のもとはシュウ酸といい、茹でて水にさらすとほとんど流れ出ていきます。(※1)また近年では品種改良されアクの少ない品種も出てきました。ほうれんそうの葉は、下葉になるほど葉柄が長く放射状に広がっています。これはすべての葉に日光をまんべんなく当てる合理的な形です。このような形は、ほうれんそうがもともと冬の寒さの中で育ち、寒さに耐え養分を蓄える野菜だからです。
(※1)からだにおいしい野菜の便利帳
食材のトリビア情報
- 【葉の形で見極める】
- 人間にも人種があるように、ほうれんそうにも種類がありその見極め方があります。それは葉の形。東洋種は葉が細めで葉先はとがりギザギザしています。それに比べ西洋種は丸みをおびた葉です。東洋種は和え物やお浸しに向き、西洋種は炒め物などに向きます。
知っておきたい基礎知識
旬な時期 | 12月~1月 |
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栄養素トピックス | 緑黄色野菜で、カリウム、マグネシウムを含みます。特に葉酸、ビタミンCは多く含んでいます。夏採りと冬採りのほうれんそうを比べると、冬採りほうれんそうは夏採りほうれんそうの3倍のビタミンCを含んでいます。(※1)根元の赤い部分にはマンガンが含まれています。(※2) (※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)カリウム、マグネシウム、葉酸、ビタミンC (※2)からだにおいしい野菜の便利帳 |
選び方 | 葉の色が鮮やかな緑で、葉先がピンとし、みずみずしく肉厚のものが良質です。株が小さく、茎が短いもの、根の部分が鮮やかな赤色のものを選びましょう。 |
保存 | 水を張ったボウルに根元をつけ、水気を拭きとります。ペーパータオルで包んで保存袋に入れ口を軽く閉じ、冷蔵庫に立てて保存します。軽く茹でて冷まし、水気を拭いてラップで包んで保存袋に入れ、冷凍庫で保存もできます。 |
調理ポイント | 葉物野菜の中でも、ほうれんそうは特に鮮度が命です。葉先から水分がどんどん蒸発してしまうので、買いたての新鮮なうちに調理することがおすすめです。茹でるときは鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩を加え、まず茎の部分を鍋に入れ、続いて葉先を茹でます。茹ですぎると風味も栄養も失われるので強火で手早く茹でましょう。茹でた後は水にさらしアク抜きをしますが、さらし過ぎにも注意が必要です。根元の赤い部分は甘味があるので捨てずによく洗って使いましょう。 |
品種や種類 | アクが少なく生食できる「赤茎ほうれんそう」はサラダやお浸しに、アクが少なくやわらかで、色はやや薄い、生食用に品種改良された「サラダほうれんそう」はサラダに、寒さにあてて栽培し、低温ストレスを与えることで葉が厚く縮れたようになる「ちぢみほうれんそう」は、糖度や甘味があるので炒め物に向きます。 |
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